高校数学の深い話

高校数学について何かしら投稿しようと思います(偏差値60くらいの人向け)

因数分解のやり方③

こんにちは。

今回は因数分解①の続きになります。まだみてない方はこちらをどうぞ。

y-ogi.hatenablog.com

今回扱うのは、多変数の因数分解です。

 

x^2+3xy+2y^2+4x+5y+3 \\= (x+y+1)(x+2y+3)

みたいなやつです。

因数分解の大まかな流れは以下のような感じです。

 

 

①次数の低い文字に関して降べきの順にする

x^2+3xy+2y^2+4x+5y+3

に関しては、xとyで次数がどちらも2なのでどちらでも良いです。xについて整理しましょう。

x^2+(3y+4)x+2y^2+5y+3

 

②係数を因数分解する

x^2+(3y+4)x+(2y+3)(y+1)

 

③たすき掛け等を用いて因数分解する

\{x + (2y+3)\}\{x + (y+1)\}

 

④各因数について、完全に因数分解できるまで①〜③を繰り返す

x+y+1,x+2y+3 はもう因数分解できないので、ここで終わりです。

 

主な流れはこんな感じです。3変数以上でも同じことができます。

 

[ちょっと補足]

式が対称式の場合、基本対称式のみを使って表せるという定理があります。証明は難しいです。筆者も知らないです。

<対称式とは>

どの二つの文字を入れ替えても変わらない多項式です。

(例)x+y,x+y+z,x^2+y^2,ab(a+b)など。

 

<基本対称式とは>

2変数だとx+y,xy

3変数だとx+y+z,xy+yz+zx,xyz

4変数だと

x+y+z+w,xy+yz+zw+wx,\\xyz+yzw+zwx+wxy, xyzw

という感じです。(もちろん5変数以上の時もあります)

この知識を知っておくと役に立つ時があるかもね。

以上です。